商標の異議申立及び取消に関するよくある質問

フィリピンでは商標出願に対して異議申立ができますか?

はい、フィリピンでは商標出願に対して異議申立手続を取ることができます。

異議申立期限はいつですか?

公告の後30日以内に宣誓した異議申立書を提出しなければならない。異議申立期限は、30日毎に3回延長することができるが、公告日から120日を越えることはできない。

誰が異議申立をすることができますか?

商標の登録により害される虞があると考える者は誰でも異議申立をすることができる。

国際登録に対して異議申立はできますか?

はい。マドリッド制度を利用してフィリピンを指定する出願に対して異議申立をすることができます。

通常の異議申立理由は何ですか?

通常の異議申立理由は以下の通りです。

  1. 他の権利者に帰属する登録された商標又は先の出願日若しくは優先日を有する商標に同一又は類似するものであって,かつ,同一又は密接に関連する商品又はサービスに使用される商標
  2. 国際的に及びフィリピンにおいて著名な商標と同一又は混同を生じる商標
  3. 反道徳的,欺瞞的若しく中傷的な事柄,又は故人(存命中であるか故人となっているかを問わない),団体,宗教若しくは国の象徴を傷付け,それらとの関連を誤認させるように示唆し,若しくはそれらに侮辱若しくは汚名を与える虞がある事柄からなる商標
  4. フィリピン,フィリピンの政治上の分権地若しくは外国の国旗,紋章その他の記章,又はそれらに類似したものからなる商標
  5. 存命中の特定の個人の名称,肖像若しくは署名からなる商標(ただし,その者の承諾を得ている場合を除く)又はフィリピンの故大統領の名称,署名若しくは肖像からなる商標(ただし,未亡人がいる場合は,その存命中に限る。また,未亡人の書面による承諾を得ている場合を除く)
  6. 商品又はサ-ビスの特に性質,質,特性又は原産地について公衆を誤認させる虞がある商標
  7. 日常の言語又は誠実なかつ確立された商業上の慣行において商品又はサ-ビスを示すために通例又は普通になっている標識又は表示のみからなる商標
  8. 商品又はサ-ビスの種類,質,量,意図されている目的,価格,原産地,商品の製造又はサ-ビスの提供の時期その他の特性を示すために商業上用いられる標識又は表示のみからなる商標
  9. 技術上の要因,商品自体の性質又は商品の固有の価値に影響する要素により必要とされる形状からなる商標
  10. 色のみからなる商標。ただし,形状により定義される場合はこの限りでない。

証明された異議申立書の方式的要件は何ですか?

証明された異議申立書は、書面でなければならず、認証が必要であり、法廷地あさりをしない旨の宣誓書を添付しなければならない。異議申立人の権限のある代表者が署名し、近くのフィリピン大使館または領事館において公証及び認証され、当局の代表者の証明がなければならない。立証資料は原本又は公証された真正な写しでなければならない。それらが英語でない場合は英語による翻訳文を添えなければならない。

異議申立はどこが管轄しますか?

異議申立は知的財産庁の法務局が管轄します。

どれくらいの量の証拠が必要ですか?

異議申立は行政手続ですので、大量の証拠を必要としますが、その量は結論の出すために適当な量です。

異議申立書に対して答弁書が出せる期間はどれくらいですか?

答弁書は、被申立人が答弁書提出通知を受領してから30日以内に提出しなければならない。被申立人は30日の期間延長を3回まですることができる。答弁書提出期間は答弁書提出通知を受け取ってから120日を超えることができない。

法律局による異議申立の決定に不服を申し立てることはできますか?

はい。法務局の審判官の判断に関して、10日以内に法務局局長に不服申立ができます。法務局局長の判断に関して、知的財産庁のOffice of the Director General (ODG)に不服を申し立てることができます。

Director Generalの判断に対する不服申し立ては控訴裁判所に申し立てることができます。

控訴裁判所の判断に対する不服申し立てはフィリピン最高裁判所にすることができ、それが最終判断です。

登録商標を取り消すことはできますか?

はい。登録商標は請求により取り消すことができます。

誰が取消請求をできますか?

その商標が登録されたことにより損害を被ったと考える人であれば誰でも請求することができます。

商標登録取消の理由は何ですか?

商標登録の取消理由には以下のものがあります。

  1. 商標が商品又は役務の一般名称となった場合
  2. 商標が放棄された場合
  3. 商標が不正により又は知的財産法の規定に違反して取得された場合
  4. 権利者又は権利者の許可を得た者が、商標を商品又は役務の出所の混同を生じさせるような方法で使用した場合
  5. 権利者又はランセンシーが正当な理由なく商標 をフィリピンにおいて3年以上継続して使用していない場合
  6. 登録商標が既存の権利を有する者の商標又は商号に類似することにより損害を与える場合

登録商標の取消はいつまで請求できますか?

混同を理由とする取消は、登録日から5年以内に請求しなければなりません。その他の理由による請求はいつでもすることができます。

取消請求はどのような方法でしますか?

取消請求は、書面で行わなければならず、認証が必要であり、法廷地あさりをしない旨の宣誓書を添付しなければならない。異議申立人の権限のある代表者が署名し、近くのフィリピン大使館または領事館において公証及び認証され、当局の代表者の証明がなければならない。立証資料は原本又は公証された真正な写しでなければならない。それらが英語でない場合は英語による翻訳文を添えなければならない。

取消請求はどこが管轄しますか?

法務局が取消請求を管轄します。

法律局による取消請求の判断に不服を申し立てることはできますか?

はい。

法務局の審判官の判断に関して、10日以内に法務局局長に不服申立ができます。法務局局長の判断に関して、知的財産庁のOffice of the Director General (ODG)に不服を申し立てることができます。

Director Generalの判断に対する不服申し立ては控訴裁判所に申し立てることができます。控訴裁判所の判断に対する不服申し立てはフィリピン最高裁判所にすることができ、それが最終判断となります。

異議申立又は取消請求の損害や訴訟費用を請求することはできますか?

いいえ。異議申立又は取消請求において損害賠償を得ることはできません。勝った側が負けた側から訴訟費用を得ることもできません。

他の方法で紛争解決をすることはできますか?

はい。和解のため知的財産庁の仲裁部署に仲裁を求めることができます。また、調停手続もできます。

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